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2026.09.30 お知らせ

「限られた環境で、何が最善か」を考え続けた半年間 ― 五島中央病院・離島研修レポート

専攻医 今川 弘

総合診療研修では、へき地研修は必須となります。
今回はふさのくに家庭医療センターがへき地研修として連携している、長崎県の「五島中央病院」での研修報告です。

ふさのくに家庭医療センター後期研修医の今川です。2026年4月から9月までの半年間、長崎県五島市にある五島中央病院で、総合診療・家庭医療研修を行いました。

五島中央病院は、五島列島最大の島である福江島の医療を支える中核病院です。離島では
診療科や医療資源に限りがあるため、島内でどこまで診療を完結させるのか、どのタイミ
ングで専門医へ相談し、島外への搬送を検討するのかといった判断が日常的に求められま
す。また、天候によって船や航空機が欠航することもあり、都市部では当たり前に選べる
医療の選択肢が、必ずしもいつでも選べるとは限りません。限られた環境の中で、患者さ
んにとって何が最善かを考え続けることは、離島医療ならではの大きな学びでした。

研修中は消化器内科に所属し、消化器疾患の患者さんを中心に、救急外来から入院診療ま
で内科領域を幅広く担当しました。また、上部消化管内視鏡をはじめ、ERCPなどの手技
についても丁寧にご指導いただき、実際に経験する機会を多くいただきました。専門的な
知識や技術を身につける一方で、疾患そのものだけではなく、患者さんの生活背景や家族
、退院後の暮らしまで見据えて診療することの大切さを、改めて実感しました。

五島での生活では、透き通った海や豊かな自然、歴史ある教会、新鮮な魚をはじめとする
食文化など、島ならではの風土にも魅了されました。なかでも特に印象に残ったのは、人
と人との距離の近さと、島民の方々の地元への愛着です。病院の中だけでなく、地域で暮
らす中でも人とのつながりに支えられる場面が多く、医療もまた、こうした地域のつなが
りの中に成り立っているのだと感じました。

半年間の研修と生活を通して、地域医療の魅力にあらためて気づくことができました。そ
して、人と人とのつながりを大切にしながら、その人の暮らしに寄り添って診療すること
こそ、家庭医療の大きな魅力の一つなのだと実感しています。五島で得た経験や出会いを
、これからの診療にも生かしていきたいと思います。

当プログラムではへき地研修として、六ヶ所村地域家庭医療センター(青森県六ヶ所村)さんむ医療センター(千葉県山武市)大網白里市立国保大網病院(千葉県大網白里市)が連携施設となっています。

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