2019.05.30 お知らせ
少し時間が開きましたが、2018年9月に行われたトロントのSDH(Social Determinants of Health: 健康の社会的決定要因)に対する取り組みの視察報告の続きをします。
報告①で述べたように、カナダと日本ではセッティングが非常に違う部分もあるため、そこでの取り組みをそのまま日本で真似をするのは難しいことも多いです。しかし逆に、既に似たような取り組みを私たちの医療機関でも行っていると感じる場面もありました。
例えば、コミュニティエンゲージメントという、患者や地域住民に病院の運営に参加してもらうことで公正な医療を目指す取り組みがあります。ふさのくに家庭医療センターの診療所や病院でいうと、「健康友の会」と言う患者会があります。
公正な医療に近づくためには、社会的弱者の声を反映させる必要があります。貧困・移民・性的マイノリティ・障がい者など、社会的弱者をカテゴリーごとにできるだけ網羅して、参加してもらったり、意見が言えるように配慮する必要があるのです。
そのための方法としてHEIA(Health Equity Impact Assessment: 健康の公正性への影響評価)ツールも紹介されました。日本でどのようにその手法を生かすか、模索を続けています。
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